届け歌声、被災地へ
◇♪あなたのまいた種が人々の心に育ち、あなたからみんなへ世界へ広がる♪
歌と語りで平和を伝える「ピースライブ」を続けるシンガー・ソングライター、中村里美さんが、広島市の小学生の歌声で収録したCD「アオギリにたくして」を制作した。
1枚500円(送料別)で、収益の全額は被災地支援などに充てる。
「アオギリにたくして」は、被爆アオギリのもとで被爆体験を語り継いできた沼田鈴子さんにささげる曲として、09年8月6日にリリースした。
昨年6月、中村さんが病床にあった沼田さんを訪ねた際、沼田さんが福島の原発事故に心を痛めていたことから、
「広島の子どもたちの歌声を被災地に届けよう」
と制作を企画した。
ピースライブをしたことがある縁で、広島市立井口小学校との協力が実現。
アコースティックギターに乗せて、合唱団30人の元気な声が
「あなたのまいた種が 人々の心に育ち あなたからみんなへ 世界へ広がる」
などと歌い上げている。
同小との最初の打ち合わせを予定していた昨年7月12日、沼田さんは亡くなった。
今後は、収益でアオギリの種や苗とCDを福島の小学校などに贈り、残りは日本赤十字社に寄付する。
中村さんは「沼田さんが願い続けた平和の思いや、生きる希望を伝えていけたら」と話す。
沼田さんは平和記念公園(中区)の被爆アオギリの下で、四半世紀以上も修学旅行生らに体験を語り続けた。
「アオギリの語り部」と呼ばれ、昨年7月に87歳で亡くなった沼田鈴子さんをしのび、反核と反戦に尽くした遺志を継承しようとする集い
「沼田鈴子さんがまいた種 命の再生・希望の創造」
が、22日午後1時から、中区大手町1の県民文化センターで開かれtました。
謹んで哀悼の意を表します。