ありがとうの話。
僕には凄い可愛がってくれるおばちゃん、おじいちゃんがいます。
なのに僕は迷惑や心配ばかりかけていたんです。
「ありがとう」
とか恥ずかしくて言ったことなかったなぁ。
んでね、
日頃迷惑かけっぱなしだから、バイトの初給料でなにか買ってあげようと思って
店に行ってみました。
これいいなぁっ
と思ってもバイトの僕にはとても手が出せない金額でした。
迷って迷って、箸なら買えると思って、夫婦箸を買いました。
「これ包装してください!あ、この紙も一緒に」
箸を買いに行く前にちょっとした手紙を書いていました。
「いつもありがとう。昔から迷惑かけっぱなしでごめんね」
って、それだけなんですが。
でも口には出せないから手紙で。
そしておばちゃんとおじいちゃんの家に行った。
いつものように笑顔で迎えてくれた。
でもなんか僕は緊張してガチガチで!(笑)
机の前に座って、
「あぁ、これ…」
と言って包みを渡した。
おじいちゃんが開ける。
手紙を読む。
「ありがとね…」
震えた声でそう呟いた。
今まで聴いたことのないような優しくて温かい「ありがとう」だった。
僕は涙をグッっと堪えた。
なにか言ったら声出して泣きそうだったから。
二回の温かい「ありがとう」が聴けた。
その時本当のありがとうがわかった気がした。