定食屋の餃子のお話。
昔、よく通っていた定食屋さん。
中華も洋食も和食も美味い。家族四人で行ってしこたま食って5000円程度。
そしてそこでいつも頼むのが、餃子。
タレも絶品で、あれほど美味い餃子は食ったことがなかった。
ほかにも、ラーメンもうまいし、オムライス、カツ丼、野菜炒め、洋風カツレツ、などなど、なかでも一番美味かったのが特大エビフライ。
毎週行くのが楽しみだった。
しかし、そのお店が借地だったために地主から立ち退きを要求されてお店は閉店。
10年近く通ったお店がなくなってしまい、とても悲しかった。後にはどうでもいいような外車の展示場になってしまった。
その後何年かして、お店をやっていた奥さんがとあるところの事務をやっていると聞き、尋ねていって挨拶がてら、お菓子を渡して帰った。
すると、ご主人がわざわざ餃子の具と皮とタレをたくさん持ってきてくれた。
家族でその具を使って餃子を焼いた。
不恰好だったけれど、あのときの美味しい餃子の味がした。
とっても美味しかったです。