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あの人のために働きたいのお話。

玉屋ブログ
今から二年前の三月、上司を事故で亡くした。 親の病気で仕事を辞め、看病や家の中のことで疲れ切っていた俺に仕事を 紹介してくれた友人がいた。 その職場で知り合った人が彼女だった。 当時二十歳だった彼女を見ていて、自分が不甲斐なく思えた。 腰掛け同然に仕事をしていた俺と、年一つしか違わない彼女を較べて。 (それは彼女が正社員だった、というのもあるからだろうが) そこそこに仕事をこなせるようになってから、本当にやりたい事の話もした。 実際には医療関係の仕事に進むつもりだったし、学校に行くことも決めていた。 その話の最中に彼女が「自分のやりたいことを優先して」と言ってくれたのを今でも よく覚えている。 その一ヵ月後、彼女は他界した。自動車同士の衝突事故だったそうだ。 後悔した。悲しみよりも。 あの人のために働きたい。役に立ちたい。もっと話したい。 そう思っていた矢先だった。 一年前にその仕事は辞め、今は医療機関で研修中だが、後悔は一層強くなっている。 あの時現場に居合わせていれば、彼女を助けられたかもしれない―と。 彼女が戻ってくるわけではないけれど、少しでも多くの患者を救いたい。 俺に道を示してくれた、彼女の言葉に報いる為に。 俺が今ここにいられるのも、貴女のおかげです。 ありがとう。ゆっくり休んでください
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