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映画 悼む人

玉屋ブログ

無題

何らかの理由でこの世を去らなくなってしまった人々を訪ね悼む事を続けるひとりの青年。 成仏出来るよう供養する訳でも、自身の宗教的修行と言う訳でもない。
その人が他の誰とも違うたったひとりの人物だったとして、その存在を自らの心に刻み込みながら全国を回る。 これでもかと続く亡くなった者とその遺族たちの事例。
物語は、悼む人の行動を追いながら、読む者に予断を与えぬまま、登場人物たちの辛苦で沈鬱な世界観が語られる。 果たして救済されるのは誰なのか、そして、静人の旅に終わりが来るのか、終盤になっての心理ドラマは読み応えあるが、光明、愛重、安寧、ポジティブなキー・ワードが頭に思い浮かぶものの、このスピリチュアルとも言える感覚に付いていけるかどうかで、好き嫌いは分かれかもしれない。

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